「路傍の石」が生まれた家 | クチーナブログ - オーダーキッチンのCUCINA
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「路傍の石」が生まれた家

山本有三記念館は大正15年に実業家の清田龍之介という人物の住宅として建てられたが、
昭和11年に作家の山本有三の所有となり、約10年暮らした建物である。
今回初めて訪れて印象に残ったのは
①玄関の外観は大胆に暖炉がオブジェの様にデザインされている。
通常は側面等の見えにくい場所に設置するであろう暖炉を正面に
配置して、個性的な強い印象を与えている。
一方、庭に面した外観は当時の典型であるチューダー様式が用いられ、
左右対称系のデザインで、優しい印象を受けた。

1外観2

②玄関ホール・イングルヌック(暖炉を中心とした小さな空間)は
半円形の暖炉が特徴的にデザインされ、大変居心地の良いスペース
となっている。

2イングルヌック暖炉
山本有三も家族とここで過ごすのがお気に入りだったのか家族団らんの
写真が残されている。
③階段室等に表れている様にこの建物はチューダー様式が基本となっているが、
洋書斎の八角形の窓や、

3洋書斎窓

トイレの塀の意匠等ライト風のデザインやアールデコの影響が見受けられ、大正から昭和にかけての建物
の雰囲気が良く出ている。

4トイレ外観
特に気にいったのは階段室の上品な趣きのステンドグラスで幾何学模様の
穏やかな色合いも素敵で洒落ている

5階段
④元は洋室だった和書斎は山本有三の好みで造られた数寄屋風のデザインで、
面皮柱・細い丸太の竿縁天井・竹の二重落とし掛け・皮付丸太の床柱等
見所が多いが特に床脇の古代更紗を使った地袋ふすまはモダンな印象を受けた。
これは現代にも使えるアイデアかもしれない。

6和書斎
⑤生涯4度住居を変えた山本有三であるが、この三鷹の住居に愛着があった様で
ある。
進駐軍に接収され、接収解除後の我が家がペンキで塗りたくられた有様を
目にして住む気になれなかったとの事。察するに余りある。
訪れる前は「路傍の石」や「真実一路」の山本有三と洋館とが結び付かな
かったが、実際に訪れてみてあまり仰々しくない様子や和室を拝見して、
違和感は無かった。花咲く季節に訪れたら、開放している庭と相まって
又違った趣きを呈するかもしれない。

住宅営業部 河合

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