
4月 30日 0から作り上げるキッチン扉
みなさん、キッチンがどのように作られているかイメージをお持ちでしょうか?
CUCINAの工場で徹底的に守り抜かれていること、それは注文を伺ってから一邸ごとに製作を行う、邸別管理というシステムです。
手間がかかり決して効率的とはいえませんが、このシステムのおかげで、たとえ一軒のお宅で扉のサイズがすべて異なるキッチンでも対応が可能です。
今回は、キッチンのメインともいえる扉の部分について、天然木突板仕上の扉を例にした制作過程をご紹介したいと思います。
0から作り上げるキッチン扉
原板のカット
まずは原板となる材料を扉の大きさにカットするところから始まります。
扉の寸法は一邸ごとに異なるため、完成図面を入念に確認しながらの作業になります。
また、扉の木目は横幅2ⅿ40cmまでつなげて製作しています。たった一枚でも扉のサイズを間違えてカットしてしまうと、隣り合う扉と木目がつながらなくなってしまうため、失敗が許されない作業です。
木材は、国内屈指の銘木突き板を取り扱うことで知られる信用できる特定のメーカーから仕入れています。
数ある中から、熟練の職人が厳選した木材のみを使用しています。
樹種だけでも15〜16種類を仕入れており、すべて樹齢200年から300年の銘木ばかりです。
小口貼り
次に、突き板と呼ばれる木を薄くスライスしたものを、先ほどカットした扉の小口(厚みの部分)に機械を使って貼っていきます。
一枚の扉に小口は4カ所あるので、こちらの工程を4回行うことになります。
さて、機械での加工後は、角にはみだした糊や、バリ(加工面に生ずる不要な突起・ぎざぎざした部分)をきれいに仕上げていきます。
塗装
続いて塗装の工程です。突板の色味を調整、また変色や汚れを防ぐ効果があります。
企業秘密でお見せ出来ないのが残念ですが、塗装もすべて、職人の手拭きで行われています。
仕上げの塗装は、最低でも1年間修行を積んだ職人のみ関わる事ができる仕事です。気温や湿度によって塗料の調合を変える必要があり、ベテラン職人の腕の見せどころです。
塗装→チェック→乾燥という工程を何度も繰り返し行います。
最終チェック
一邸分の扉を完成したキッチンと同じ状態で並べ、木目のつながりや微妙な色合いの違いなど、仕上がりのチェックを行います。
「世に送り出すものは常に同じクオリティを保ったものでなければならない」ベテラン職人と女性スタッフ、両方の目が最も厳しく光る工程です。
このように、CUCINAの工場では機械が担う部分もありますが、すべての工程において必ず人の手と人の眼が関与し、品質を支えています。
以上、天然木突板扉の製作過程についてご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。
次回は、年代を超えて人気継続中の框扉を製作する様子についてご紹介したいと思います。ぜひご覧いただけますと幸いです!
また、公式Instagramでは #クチーナキッチン のハッシュタグをつけたお客さまの投稿をいつも拝見しております。こだわりの詰まったオリジナルキッチンをアップして教えていただけると嬉しいです。
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